腎性貧血治療の新たな課題-ESA低反応性と鉄代謝異常
[II]鉄代謝 ヘプシジンと鉄代謝
友杉 直久
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1金沢医科大学総合医学研究所 先端医療研究領域加齢制御研究分野
キーワード:
Adenosine Triphosphate
,
生物学的マーカー
,
フィードバック
,
Heme
,
Transferrin Receptors
,
上皮細胞
,
脊椎動物
,
代謝
,
腸管吸収
,
腸粘膜
,
鉄
,
食品中の鉄
,
静脈内投与
,
Hepcidins
,
Heme Iron
,
Metal Transporting Protein 1
,
Hepcidin (6-25)
Keyword:
Adenosine Triphosphate
,
Feedback
,
Epithelial Cells
,
Heme
,
Intestinal Mucosa
,
Metabolism
,
Intestinal Absorption
,
Receptors, Transferrin
,
Biomarkers
,
Vertebrates
,
Iron, Dietary
,
Hepcidins
,
Administration, Intravenous
,
Metal Transporting Protein 1
,
Hepcidin (6-25), Human
,
Iron
pp.1789-1795
発行日 2013年12月10日
Published Date 2013/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014077330
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生体は,少ない鉄を排泄せず保存し,回転させ再利用しながら,過剰に鉄を体内に吸収しないシステムをもっている.これは,生命の進化の過程で,危険な鉄をATP産生系への酸素の運搬や,酸化還元反応を触媒する酵素の活性中心として利用し始めた生命体が,その安全性を確保しながら,限られた貯蔵量のなかで鉄を利用する必要性に迫られ獲得したものである.近年の鉄代謝研究から,個体レベルではトランスフェリン受容体2・ヘプシジン・フェロポルチン系が,また細胞レベルではmRNA上のエレメントを介する転写後調節のIRE/IRP系が,分子レベルで鉄濃度の変化を感知してフィードバック制御していることが明らかになっており,鉄代謝の理解が深まっている.
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