鉄と骨代謝
慢性腎臓病患者における鉄代謝
守上 祐樹
1
,
木田 有利
,
中西 健
1兵庫医科大学 内科学腎・透析科
キーワード:
Ferritins
,
Interleukin-6
,
血液透析
,
腎不全-慢性
,
鉄
,
鉄代謝障害
,
貧血-腎性
,
腫瘍壊死因子アルファ
,
慢性腎臓病
,
代謝ネットワークと経路
,
Hepcidins
Keyword:
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Tumor Necrosis Factor-alpha
,
Interleukin-6
,
Iron Metabolism Disorders
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Metabolic Networks and Pathways
,
Hepcidins
,
Ferritins
,
Iron
pp.129-134
発行日 2016年4月1日
Published Date 2016/4/1
DOI https://doi.org/10.19020/J02201.2016329681
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
鉄は生体において必要な栄養素の一つである.鉄は過剰であっても欠乏であっても人体には有害である.鉄が過剰な際には酸化ストレスの増加に伴う細胞傷害や易感染性の可能性があるため,健常人ではヘプシジンをはじめとするさまざまな機構により適切に調整されている.慢性腎臓病患者においては,慢性炎症などの存在により鉄の調節機構が障害されている場合が多く,より厳格な鉄の管理が必要となる.腎性貧血の治療における鉄の投与に関しては貧血を改善することと,予後を改善することとの間にギャップが存在する可能性があるため,鉄剤投与の功罪について今後のデータの集積が期待される.
Copyright © 2016, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.