腎性貧血治療の新たな課題-ESA低反応性と鉄代謝異常
腎性貧血治療と鉄剤投与 鉄補充療法における鉄欠乏と鉄過剰の評価
早川 洋
1
1東京慈恵会医科大学 腎臓・高血圧内科
キーワード:
Ferritins
,
Transferrin
,
欠乏性疾患
,
骨髄検査
,
MRI
,
Transferrin Receptors
,
鉄
,
鉄過剰症
,
溶解性
,
貧血-腎性
Keyword:
Bone Marrow Examination
,
Deficiency Diseases
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Receptors, Transferrin
,
Solubility
,
Transferrin
,
Iron Overload
,
Ferritins
,
Iron
pp.1851-1858
発行日 2013年12月10日
Published Date 2013/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014077338
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CKD患者ではフェリチン<100(ng/mL)またはトランスフェリン飽和度(TSAT)<20(%)で絶対的鉄欠乏を念頭におく必要があり,さらに,フェリチン<50や,フェリチン<100かつTSAT<20を満たす場合にはその可能性がより高いと推測される.相対的鉄欠乏をとらえるには,フェリチン≧100であっても鉄補充による反応性を見ることは許容されると考える.しかし,その際のcut-off値は明確でなく,フェリチン<200の範囲で総合的に判断することになり,ESAの効果に改善がみられない場合は速やかに中止すべきである.鉄過剰の評価基準は,補充を行う際の安全限界で規定されるが,十分なエビデンスはなく現時点ではフェリチン<250が妥当であろう.
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