発行日 2013年6月10日
Published Date 2013/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2013301698
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62歳男。発熱と腰背部痛を主訴とした。42歳時より常染色体優性多発性嚢胞腎症による慢性腎不全で通院開始し、58歳時に血液透析導入となった。大動脈弁置換術の既往があり悪寒戦慄を伴う発熱を認めたため、感染性心内膜炎による敗血症の疑いでセフェピムとバンコマイシンで治療開始した。発熱が遷延するため膿瘍形成を疑ったが、単純CTとMRIでは感染巣が確定できなかった。18FDG-PET検査により肝S8内部に集積欠損を伴った高集積領域を検出し、肝嚢胞感染と診断した。抗菌薬をピペラシリン・タゾバクタムに変更して8週間継続した結果、症状は改善し、18FDG-PETの再検査でも肝S8領域の病変のサイズが縮小し集積も低下した。
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