発行日 2013年6月10日
Published Date 2013/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2013301697
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高カリウム血症の慢性腎臓病患者28例(男14例、女14例、平均年齢63.5歳)を対象に、ポリスチレンスルホン酸ナトリウムドライシロップ剤(Na-resin)とポリスチレンスルホン酸カルシウムゼリー剤(Ca-resin)の治療効果を無作為化クロスオーバー法にて比較検討した。投与期間はそれぞれ3~4週間であり、解析対象例は19例であった。Na-resin群はCa-resin群と比較して、投与終了時の血清K値、Cl値、Ca値が有意に低値であり、血清HCO3-値は有意に高値であった。Na-resinは便秘を主体とする通過障害をほぼ認めなかった。また、患者アンケート調査でNa-resin群はCa-resin群と比較して、におい、味、開封しやすさ、持ち運びやすさの評価スコアが有意に高値であった。Na-resinはより優れた血清K値低下作用と代謝性アシドーシス改善効果を有するだけでなく、ドライシロップ剤への改良により服薬アドヒアランスの向上をもたらす。
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