特集 大腸Ⅱc─革命のその後
Ⅵ.大腸陥凹型病変に対する認識の世代間・施行医間格差
山野 泰穂
1
1札幌医科大学附属病院消化器内視鏡センター
キーワード:
大腸内視鏡
,
検査精度
,
陥凹型病変
,
大腸腺腫
,
早期大腸癌
Keyword:
大腸内視鏡
,
検査精度
,
陥凹型病変
,
大腸腺腫
,
早期大腸癌
pp.431-439
発行日 2021年12月20日
Published Date 2021/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000644
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陥凹型病変は発見頻度が低く,希少病変であるとの認識があるが故に若い世代において意識が薄れている印象がある.そこで過去5年間の内視鏡診断データベースを用いて腺腫・早期癌および陥凹型病変に対する検査精度を解析し,施行医の世代間格差を検討した.その結果,腺腫・早期癌に対するpolyp detection rate(PDR),the number of polyp per colonoscopy(PPC)は世代が上になるほど概ね上昇する傾向が認められ,陥凹型病変の正診率およびthe number of depressed lesion per colonoscopy(DPC)も同様に上昇を示した.これら三つの検査精度値に相関が認められたことで,検査精度と経験値が陥凹型病変の発見には重要な因子と考えられた.また同じ検査フィールド内,同世代内でも検査精度に個人差が存在することから,改めて陥凹型病変が看過されていることが示唆された.
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