特集 原因不明消化管出血(OGIB)
Ⅱ.OGIBの原因(3)OGIBの原因となる血管性病変
松田 知己
1
,
中堀 昌人
1
,
平澤 大
1
,
奥薗 徹
1
,
鈴木 憲次郎
1
,
阿部 洋子
1
,
五十嵐 公洋
1
,
名和田 義高
1
,
長南 明道
2
1仙台厚生病院消化器内視鏡センター
2仙石病院消化器内科
キーワード:
バルーン内視鏡
,
OGIB
,
血管性疾患
,
小腸外血管性病変
,
責任病変
Keyword:
バルーン内視鏡
,
OGIB
,
血管性疾患
,
小腸外血管性病変
,
責任病変
pp.318-324
発行日 2019年7月20日
Published Date 2019/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000365
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カプセル内視鏡・バルーン内視鏡が普及してきた現在も,OGIB(obscuregastrointestinal bleeding,原因不明消化管出血)の原因となる血管性病変の診断は容易ではない.それは微小病変が多いため,活動性出血がないときの存在診断の困難性と小腸外出血の可能性も否定できないことによる.当施設で2004 年4 月よりOGIB を契機にバルーン内視鏡を施行した435例中91 例20.9%(男性51 例,女性40 例,平均年齢70.5±5 歳)が小腸外を含む血管性病変であった.背景として比較的高齢で心血管系の合併症を有する患者は,全消化管に出血の原因となる血管性病変を有している可能性があり,その診断のためには出血時の緊急内視鏡が有用である.
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