特集 原因不明消化管出血(OGIB)
序 説
松本 主之
1
1岩手医科大学消化器内科消化管分野
pp.297-298
発行日 2019年7月20日
Published Date 2019/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000361
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21 世紀初頭にカプセル内視鏡とバルーン内視鏡が消化管の診療に導入され,小腸疾患の診断と治療に大きな進歩がみられた.そのような状況で注目されたのが,原因不明の消化管出血(obscuregastrointestinal bleeding;OGIB)である.1960 年頃には,類義語として「開腹手術下に消化管を観察しても出血源が明らかでない病態」がalimentarybleeding of obscure origin と表現されていた.その後の消化管内視鏡の開発と普及に伴い,現在では「上部・下部内視鏡検査で出血源を特定することのできない消化管出血」と定義された「OGIB」が一般的に用いられている.
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