特集 病態から考え出されたIBD治療の進歩
Ⅰ.IBDの病態
仲瀬 裕志
1
1札幌医科大学消化器内科学講座
キーワード:
腸内細菌
,
上皮バリア機能
,
サイトカイン
,
リンパ球ホーミング
,
エピジェネティクス
Keyword:
腸内細菌
,
上皮バリア機能
,
サイトカイン
,
リンパ球ホーミング
,
エピジェネティクス
pp.225-228
発行日 2018年5月20日
Published Date 2018/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000192
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炎症性腸疾患(IBD)の病態解明が進むにつれて,新規治療ターゲットとなりうる候補分子が同定されつつある.その発見に従い,IBD 関連の多くの薬剤の開発が進んでいる.しかしながら,個別化医療に至る道はまだ険しい.より適切な患者に適切な治療薬が届けられるような治療戦略を行っていくために,今まで以上に病態解明に結びつく研究を推進していく必要がある.腸内細菌,サイトカインなどに関する研究は大きく発展を遂げてきたが,今後,発症機序を考慮するうえで,エピゲノムについても目を向ける必要がある.エピゲノム解析は今後のIBD 機序解明においても,重要な役割を果たすことには間違いがない.
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