特集 CKDの病態理解と新規治療法開発の現況
CKD基盤病態としての慢性虚血・低酸素
山崎 智貴
1
1東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科
キーワード:
hypoxia-inducible factor(HIF)
,
低酸素
,
腎線維化
,
エピジェネティクス
Keyword:
hypoxia-inducible factor(HIF)
,
低酸素
,
腎線維化
,
エピジェネティクス
pp.19-22
発行日 2020年5月20日
Published Date 2020/5/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.38.05_0019-0022
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慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)は,最新の統計調査では全国で1,300万人存在しており,わが国の高齢人口は今後も増え続け,その患者数はさらに増加をたどることが予想されている。そのなかで末期腎不全となり,血液透析や腹膜透析および腎移植などの腎代替療法を必要とする患者数は33万人を超え,総医療費の40兆円のうち1.5兆円が腎代替療法に投入されている。こうした現状を鑑みると,CKDの進行を食い留める新たな治療法を見つけることは非常に重要な課題である。CKDは原疾患が何であっても,ある一定以上腎不全が進行すると,共通の経過をたどって,末期腎不全になることが知られており,CKDにはfinal common pathwayがあると考えられている。「KEY WORDS」hypoxia-inducible factor(HIF),低酸素,腎線維化,エピジェネティクス
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