特集 小腸の炎症性病変を見直す
Ⅱ.各論 ( 7 )炎症性腸疾患におけるMEFV 遺伝子変異
本澤 有介
1
,
松浦 稔
1
,
山本 修司
1
,
妹尾 浩
1
,
仲瀬 裕志
2
1京都大学大学院医学研究科消化器内科学講座
2札幌医科大学医学部消化器内科学講座
キーワード:
MEFV遺伝子
,
家族性地中海熱
,
炎症性腸疾患
,
pyrin蛋白
,
クローン病
,
分類不能型腸炎
Keyword:
MEFV遺伝子
,
家族性地中海熱
,
炎症性腸疾患
,
pyrin蛋白
,
クローン病
,
分類不能型腸炎
pp.536-541
発行日 2017年11月20日
Published Date 2017/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000118
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Familial Mediterranean fever gene(MEFV)遺伝子は家族性地中海熱の原因遺伝子とされている.本疾患は漿膜炎が主体であるため腸管病変を伴うことはまれであるとされてきたが,近年MEFV 遺伝子変異を有する患者において炎症性腸疾患類似腸管病変を認める報告がなされている.炎症性腸疾患とMEFV 遺伝子変異についてはさまざまな報告があり,とくにクローン病ではMEFV 遺伝子は疾患修飾遺伝子の可能性が指摘されている.しかしながら,MEFV 遺伝子変異については未だ不明なメカニズムの関与が考えられ,炎症性腸疾患との関連については基礎的な研究も含めた慎重な検討が必要である.
Copyright © 2017, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.