特集 高齢者・超高齢者消化管癌の内視鏡治療
2 .各論(3)大腸癌 a.高齢者内視鏡治療の現況
居軒 和也
1
,
斎藤 豊
1
,
山田 真善
1
,
坂本 琢
1
,
中島 健
1
,
松田 尚久
1
1国立がん研究センター中央病院内視鏡科
キーワード:
高齢者
,
内視鏡的粘膜下層剝離術
,
全身状態
Keyword:
高齢者
,
内視鏡的粘膜下層剝離術
,
全身状態
pp.699-705
発行日 2017年6月20日
Published Date 2017/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CGJ.0000000011
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
日本は高齢社会に突入し,高齢化率は今後上 昇することが予想されている.それに伴い大腸 癌の有病率も上昇し,侵襲の少ない内視鏡治療 の役割はさらに大きくなると考えられる.高齢 者の大腸腫瘍の治療では,併存疾患を含めた全 身状態,予後などで方針が異なるが,個体差が 大きく,年齢のみで一概に決めることはできな い.状態の良い超高齢者(本稿では80 歳以上と 定義)に関しては若年者と同様に治癒を目指し た切除方針が望ましく,サーベイランスの負担 を考えると一括切除が望ましいと考えられる. 高齢者に対する内視鏡的粘膜下層剝離術の有効 性と安全性についても報告がされているが,そ の予備能が低いことから熟練者が行うべきと考 えられる.
Copyright © 2017, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.