特集 肝硬変 ―最新の治療
1.治療介入(3)栄養療法
徳本 良雄
1
,
日浅 陽一
1
1愛媛大学大学院医学系研究科消化器・内分泌・代謝内科学
キーワード:
就寝前軽食
,
分岐鎖アミノ酸
,
蛋白・エネルギー低栄養
,
肝疾患病態栄養専門管理栄養士
Keyword:
就寝前軽食
,
分岐鎖アミノ酸
,
蛋白・エネルギー低栄養
,
肝疾患病態栄養専門管理栄養士
pp.1116-1124
発行日 2025年7月20日
Published Date 2025/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003585
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肝硬変では高率に蛋白・エネルギー低栄養を合併する.適切な栄養療法の提供にあたり,栄養スクリーニングとアセスメントによる栄養状態の評価を行う必要がある.ガイドラインでは,低アルブミン血症(3.5 g/dl以下),Child-Pugh分類BまたはC,サルコペニアのいずれかを有する患者に肝疾患に対する栄養療法として,就寝前軽食および肝硬変合併症に対する薬物療法を行うとしている.近年,薬物療法の進歩により,高アンモニア血症の制御が容易となったことで,食事による蛋白摂取量を制限する必要性は減少している.栄養療法の提供にあたり,栄養アセスメントと指導を繰り返し行う必要があり,肝疾患病態栄養専門管理栄養士を核とした多職種連携体制の構築が望まれる.

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