特集 ここまで進んだ肝硬変診療
5.肝硬変の栄養療法と運動療法―サルコペニア対策も含めて
徳本 良雄
1
,
日浅 陽一
1
1愛媛大学大学院医学系研究科消化器・内分泌・代謝内科学
キーワード:
分岐鎖アミノ酸
,
ミオスタチン
,
指輪っか法
,
多職種連携
,
肝臓リハビリテーション
Keyword:
分岐鎖アミノ酸
,
ミオスタチン
,
指輪っか法
,
多職種連携
,
肝臓リハビリテーション
pp.1319-1327
発行日 2023年8月20日
Published Date 2023/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002783
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栄養食事療法は肝硬変の基本的治療である.「肝硬変診療ガイドライン2020」では,サルコペニアの評価を含めた栄養アセスメントを速やかに行い,就寝前軽食や分岐鎖アミノ酸製剤を含めた栄養療法を早期から提供することを推奨している.また,肝硬変患者は高率にサルコペニアを合併し,その予後を悪化させる要因となるため,SARC-Fや指輪っか法による拾い上げが重要である.肝硬変患者に対する運動療法の重要性は指摘されているが,安全性への懸念などから,その研究は端緒についたばかりである.日本肝臓学会は肝疾患患者に対する運動療法,栄養療法などを包括した多職種連携プログラムである「肝臓リハビリテーション」の確立に向けて検討を開始している.
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