症例検討 血液疾患患者の麻酔
巻頭言
大島 正行
1
1順天堂大学医学部 麻酔科学・ペインクリニック講座
pp.705
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100148
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- 文献概要
血液疾患自体に対する手術療法は,特発性血小板減少症の際の脾臓摘出術くらいであろうか。血液疾患自体に対する手術の麻酔を行ったことがなくても,術中に輸血療法を行ったことがない麻酔科医はいないであろう。
術前からの貧血の合併や術中の出血により,患者の止血・凝固機能は変化しうる。手術を安全に施行するために,止血・凝固機能を維持することは麻酔科医の責務である。さらに心臓血管外科手術などでは周術期に止血・凝固機能をあえて変化させることも求められる。麻酔科医は,担当手術において起こりえる状況を常に念頭におき,麻酔計画をたてて麻酔管理を行う必要がある。
本特集では,血液疾患合併患者の麻酔に焦点をあてて,臨床現場の視点より執筆していただいた。読者の臨床において本特集が寄与することを期待する。
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