7．高分化型膵神経内分泌腫瘍の外科的治療

近年の画像診断，組織診断能の向上に伴い，高分化型膵神経内分泌腫瘍（PanNET）の早期発見例が増加しており，その結果，切除例も増加していると考えられる．切除可能例に関する最近のトピックスは，非機能性小型PanNETに対する切除適応の見直し，至適リンパ節郭清範囲の検討，術後補助療法の必要性などである．一方，遠隔転移を伴うPanNETに対する外科切除の適応は非外科治療の目覚ましい進歩とともに縮小傾向にあるが，集学的治療の一部としての新たな位置づけが模索されている．