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治療 神経内分泌腫瘍(NET)肝転移に対する治療
青木 琢
1
,
國土 典宏
1東京大学 肝胆膵・人工臓器移植外科
キーワード:
Fluorouracil
,
Octreotide
,
肝切除
,
肝臓移植
,
肝臓腫瘍
,
腫瘍多剤併用療法
,
生存率
,
神経内分泌腫瘍
,
治療成績
,
無病生存
,
Everolimus
,
Oxaliplatin
,
肝動脈塞栓術
,
肝動脈内注入化学療法
,
腫瘍悪性度
,
WHO分類
Keyword:
Everolimus
,
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Fluorouracil
,
Hepatectomy
,
Liver Neoplasms
,
Octreotide
,
Survival Rate
,
Liver Transplantation
,
Treatment Outcome
,
Disease-Free Survival
,
Neuroendocrine Tumors
,
Neoplasm Grading
,
Oxaliplatin
pp.844-850
発行日 2011年8月1日
Published Date 2011/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011299308
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神経内分泌腫瘍(NET)は高頻度に肝転移を生じ、肝転移のコントロールが患者予後を決定する大きな治療要因となる。NET肝転移に対する第一の治療選択は肝切除であるが、発見時すでに多発転移を生じたり、肝外転移を伴ったりしている症例が多く、完全切除の達成率は高いとはいえず、また切除後の高い再発率が大きな問題点となっている。肝移植の適応となるケースは限定されるが、移植施行例では肝切除よりも再発のリスクは軽減される。切除不能例に対しては肝動脈化学塞栓療法、化学療法や内照射療法などが行われているが、最近になって有望な分子標的治療薬の治療成績が報告されており、今後外科治療と薬物治療を組み合わせた新たな治療のストラテジー開発への期待が高まっている。
©Nankodo Co., Ltd., 2011