特集 急性胆囊炎・胆管炎を再考する
3.急性胆囊炎の治療方針・重症度分類
岡本 好司
1
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上原 智仁
1
,
野口 純也
1
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沖本 隆司
1
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又吉 信貴
1
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山吉 隆友
1
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新山 新
1
,
井上 征雄
1
,
木戸川 秀生
1
1北九州市立八幡病院外科/消化器・肝臓病センター
キーワード:
Tokyo Guidelines
,
急性胆囊炎診断基準
,
急性胆囊炎重症度判定基準
,
急性胆囊炎診療フローチャート
Keyword:
Tokyo Guidelines
,
急性胆囊炎診断基準
,
急性胆囊炎重症度判定基準
,
急性胆囊炎診療フローチャート
pp.1373-1382
発行日 2024年9月20日
Published Date 2024/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003225
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急性胆囊炎は,胆囊に生じた急性の炎症性疾患である.本邦発で唯一の国際診療ガイドラインTokyo Guidelines for the management of acute cholangitis and cholecystitisが診療のバイブルとなる.臨床症状,血液検査,画像検査から診断基準を用いて診断し,輸液や抗菌薬の初期治療を行いつつ,重症度判定を行い,TG18で規定された診療フローチャートに則って診療を進める.治療方針は「耐術と判断したら,発症からの経過時間にこだわらず,早期に手術を行う」である.したがって,急性胆囊炎の重症度に加え,患者側因子のASA-PSやCCIを確認し,耐術の判断が重要である.耐術でない場合は,胆囊ドレナージや保存治療を考慮する.感染巣コントロールが病勢コントロールそのものであり,ドレナージをためらう理由はない.死亡ゼロを目指して診療に当たってほしい.
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