特集 胆道感染症の診断・治療
3.急性胆囊炎の診断・重症度判定
菅野 良秀
1
1仙台市医療センター仙台オープン病院消化管・肝胆膵内科
キーワード:
Tokyo Guidelines
,
急性胆管炎
,
胆囊ドレナージ
,
胆囊摘出
,
慢性胆囊炎
Keyword:
Tokyo Guidelines
,
急性胆管炎
,
胆囊ドレナージ
,
胆囊摘出
,
慢性胆囊炎
pp.1125-1136
発行日 2021年7月20日
Published Date 2021/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001905
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急性胆囊炎の診断基準と重症度判定基準として最も信頼性の高いものが,いわゆるTokyo Guidelines(TG18)である.診断の3要件として疼痛,全身性炎症,画像所見を挙げ,前2者のみなら疑診,3項すべて満たせば確診としている.ただし,他疾患の除外が必要であり,これには十分な腹部救急の知識が重要である.重症度判定基準は生命予後を予測することを主眼としたもので,重症(Grade Ⅲ)は多臓器障害を示し,臓器サポートを最優先し緊急ドレナージの可否を検討すべき状況とされている.中等症(Grade Ⅱ)には胆囊穿孔や壊死などの胆囊壁の非可逆的傷害が含まれており,緊急治療を検討しなければならない.
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