特集 急性胆囊炎・胆管炎を再考する
2.急性胆管炎の治療方針・重症度分類
三浦 文彦
1
,
貝沼 雅彦
1
,
藤本 大裕
1
,
高島 順平
1
,
山崎 健司
1
,
小林 宏寿
1
1帝京大学医学部附属溝口病院外科
キーワード:
急性胆管炎
,
抗菌薬治療
,
胆管ドレナージ
,
敗血症
Keyword:
急性胆管炎
,
抗菌薬治療
,
胆管ドレナージ
,
敗血症
pp.1364-1372
発行日 2024年9月20日
Published Date 2024/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003224
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急性胆管炎診療においては,ガイドラインに基づいた迅速な対応が肝要であるが,近年いくつかの重要な知見が得られた.胆道再建後の急性胆管炎の診断に造影CTの動脈相で出現する一過性の不均一な早期濃染(THAD)が診断に有用な可能性がある.Randomized controlled trial (RCT)により胆管ドレナージ施行後の抗菌薬の投与は4日間で十分であることが示された.超音波内視鏡下胆管ドレナージ(EUS-BD)が緊急ドレナージとしても安全に施行可能なことが示されつつある.今後の課題として,早期ドレナージの適応,播種性血管内凝固症候群(DIC)に対する抗凝固療法の有用性が明らかになることが望まれる.
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