特集 自己免疫性肝疾患とICI(免疫チェックポイント阻害薬)による肝障害
1.自己免疫性肝疾患(4)原発性胆汁性胆管炎(PBC)―治療を巡る課題
小森 敦正
1,2,3
1国立病院機構長崎医療センター臨床研究センター難治性疾患研究部
2国立病院機構長崎医療センター肝臓内科
3長崎大学大学院医師薬学総合研究科新興感染症病態制御学系専攻肝臓病学講座医療政策学分野
キーワード:
原発性胆汁性胆管炎
,
治療反応
,
個別化治療
Keyword:
原発性胆汁性胆管炎
,
治療反応
,
個別化治療
pp.1264-1270
発行日 2024年8月20日
Published Date 2024/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003196
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中年女性に好発する自己免疫性胆汁うっ滞性肝疾患である原発性胆汁性胆管炎(PBC)の肝関連予後は,一次治療薬ursodeoxycholic acid (UDCA)導入以来大きく改善した.予後をさらに改善させるためには,個別進展リスク評価を前提とした治療,すなわち一次治療の効果予測に準拠した診断時からの二次治療薬併用,ならびに多剤併用による治療反応達成とALP正常化等が,将来的には必要となる.PBC治療を巡る課題と個別化治療の展望について,リアルワールドデータにより長期予後改善効果が検証されているprototype二次治療薬,さらには新規治療薬の紹介を含めて概説する.
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