特集 大腸内視鏡治療―CP/EMR/ESD/Underwater 関連手技の今
2.各論(12)Laparoscopic and endoscopic cooperative surgery(LECS)
朝山 直樹
1
,
永田 信二
1
,
安達 智洋
2
,
鴫田 賢次郎
3
,
福本 晃
3
,
三口 真司
4
1広島市立北部医療センター安佐市民病院消化器内科
2広島市立北部医療センター安佐市民病院外科
3広島市立北部医療センター安佐市民病院内視鏡内科
4県立広島病院消化器外科
キーワード:
大腸腫瘍
,
内視鏡的粘膜下層剝離術
,
腹腔鏡内視鏡合同手術
,
腹腔鏡手術
Keyword:
大腸腫瘍
,
内視鏡的粘膜下層剝離術
,
腹腔鏡内視鏡合同手術
,
腹腔鏡手術
pp.706-714
発行日 2024年5月20日
Published Date 2024/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003056
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内視鏡治療の限界例に対しては外科手術が考慮される.当院では大腸ESD困難症例(憩室や虫垂内進展を伴った腺腫,粘膜下腫瘍と診断した症例)を大腸LECSの適応病変としており6例経験した.腫瘍はいずれも虫垂内進展を伴った扁平隆起性病変(平均腫瘍径27 mm)であった.術時間は平均148分,開腹手術への移行例はなく,術後1病日より食事開始となり術後3病日に退院となった.最終病理診断は管状腺腫1例,sessile serrated lesion with dysplasia (SSLD)1例,SSL 4例であり,いずれも組織学的に切除断端陰性であった.大腸LECSの適応は非常に限られるが,虫垂内進展を伴った大腸良性腫瘍6例に対して内視鏡操作で意図的に穿孔させずに施行する大腸LECSは有用な手技であると考えられた.
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