特集 肝細胞癌の集学的治療
2.肝細胞癌治療の実際(4)薬物療法② 複合免疫療法(デュルバルマブ+トレメリムマブ)
葛谷 貞二
1
,
川部 直人
1
,
廣岡 芳樹
1
1藤田医科大学消化器内科
キーワード:
肝細胞癌
,
デュルバルマブ+トレメリムマブ
,
HIMALAYA試験
Keyword:
肝細胞癌
,
デュルバルマブ+トレメリムマブ
,
HIMALAYA試験
pp.523-530
発行日 2024年4月20日
Published Date 2024/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003018
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HIMALAYA試験(第Ⅲ相臨床試験)のpositiveな結果に基づき,デュルバルマブ(抗PD-L1抗体)とトレメリムマブ(抗CTLA-4抗体)の併用療法(STRIDEレジメン)は,アテゾリズマブ+ベバシズマブと共に,切除不能肝細胞癌に対する薬物療法の第一選択薬となった.STRIDE群の3年生存率は30.7%と高く,奏効例の奏効期間は22.3カ月と長かった.一方,imAE発現率は35.8%,高用量ステロイドが必要な頻度は20.1%であり,imAEに対する早期発見やマネジメントが重要である.VEGF阻害作用をもたないデュルバルマブ+トレメリムマブの登場により進行HCCのさらなる予後延長が期待される.
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