特集 肝細胞癌の集学的治療
1.肝細胞癌治療アルゴリズム
建石 良介
1
1東京大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
肝予備能
,
肝外転移
,
腫瘍径
,
脈管侵襲
Keyword:
肝予備能
,
肝外転移
,
腫瘍径
,
脈管侵襲
pp.487-492
発行日 2024年4月20日
Published Date 2024/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003013
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日本肝臓学会「肝癌診療ガイドライン2021年版」では,治療アルゴリズムとして,肝予備能,肝外転移,脈管侵襲,腫瘍数,腫瘍径によって,最も推奨される治療法,二番目に推奨される治療法が示されている.これらの因子は,治療法特有の技術的制約を示している一方で,生物学的悪性度も反映しており,根底には局所癌には局所治療,全身癌には全身薬物療法を行うというコンセプトがある.近年の薬物療法の目覚ましい進歩によって現在,肝細胞癌に対して8種のレジメンが使用可能となった.薬物療法の適応である患者について専用のアルゴリズムが提示されている.これら治療アルゴリズムは,エビデンスの集積,日常臨床の実態に合わせて今後も適宜改訂していく必要がある.
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