特集 IBD診療―ますます増えた薬剤の選択とさらなる進化の展望
2.最近のトピック(1)IBD関連腫瘍のトピック ―IBD由来のserrated lesionについて
西尾 匡史
1,2
,
国崎 玲子
1
,
平澤 欣吾
2
,
小柏 剛
1
,
木村 英明
1
,
前田 愼
3
1横浜市立大学附属市民総合医療センターIBDセンター
2横浜市立大学附属市民総合医療センター内視鏡部
3横浜市立大学消化器内科学
キーワード:
炎症性腸疾患
,
鋸歯状病変
,
大腸腫瘍
Keyword:
炎症性腸疾患
,
鋸歯状病変
,
大腸腫瘍
pp.161-167
発行日 2024年1月20日
Published Date 2024/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002929
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
IBD患者の鋸歯状病変の有病率は0.2~1.7%とされる.診断基準や臨床病理学的・分子生物学的特徴は不明な点も多いが,散発性と類似した鋸歯状病変に加え,IBD関連dysplasiaのsubtypeとしてserrated dysplasiaが存在するとされる.とくに,TSA類似病変ではserrated dysplasiaに含まれる病変を認める.また,同時性・異時性dysplasia・癌のリスク因子として,serrated epithelial changeの重要性が報告されている.慢性炎症と鋸歯状病変の関連性を含めて今後さらなる検討が望まれる.
Copyright © 2024, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.