特集 IBD診療―ますます増えた薬剤の選択とさらなる進化の展望
2.最近のトピック(2)クローン病肛門病変からの発癌とダルバドストロセルによるクローン病肛門病変の治療
太田 章比古
1
,
近藤 哲
1
1家田病院
キーワード:
クローン病肛門病変
,
癌化
,
ダルバドストロセル
Keyword:
クローン病肛門病変
,
癌化
,
ダルバドストロセル
pp.168-180
発行日 2024年1月20日
Published Date 2024/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002930
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クローン病患者の増加とともに肛門診察,治療の重要性が増している.比較的容易な問診,視診は内科医も日常診察に取り入れたい.抗TNF-α抗体製剤は早期に肛門病変の活動性を下げ,臨床症状の緩和に有用なことが多い.近年肛門病変の癌化例が増加し,サーベイランスの確立が課題である.癌化は狭窄肛門に多く,肛門病変を悪化させないことも重要である.2022年より難治性肛門周囲瘻孔の治療に,再生医療等製品のダルバドストロセルの使用が可能となった.短期的には良好な成績が得られており,今後長期の有効性,安全性の評価が必要である.
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