特集 消化管出血のマネジメントが変わっている? ―最新情報と診療の実際
2.各論(2)消化性潰瘍出血に対する治療ストラテジー
福田 翔
1
,
飯島 克則
1
1秋田大学大学院医学系研究科消化器内科学・神経内科学講座
キーワード:
消化性潰瘍出血
,
内視鏡的止血処置
,
緊急内視鏡
,
上部消化管出血
Keyword:
消化性潰瘍出血
,
内視鏡的止血処置
,
緊急内視鏡
,
上部消化管出血
pp.1381-1387
発行日 2023年9月20日
Published Date 2023/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002806
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消化性潰瘍出血は日常診療において多く遭遇する疾患である.現在までに多数の有効な内視鏡的止血法が開発され,その恩恵によりほとんどの症例が止血可能となっている.しかし,近年は患者層の高齢化・H. pylori感染率の低下・抗血栓薬内服症例の増加といった患者背景の変化により,今まで以上に内視鏡検査前・内視鏡検査時・内視鏡検査後の管理が求められる.内視鏡検査前には全身状態の評価として各種スコアが有用である.内視鏡的止血法として,OTSC®等の新たな手法が報告されている.止血が得られても死亡症例は一定数存在することがわかっており,止血後における抗血栓薬再開等の課題が依然残る.
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