特集 急性膵炎診療ガイドライン改訂とPancreatitis Bundles を読み解く
8.重症急性膵炎における膵局所合併症とインターベンション治療の考え方
樋口 亮太
1
,
真弓 俊彦
2
,
吉田 雅博
3
,
糸井 隆夫
4
,
伊佐地 秀司
5
,
高田 忠敬
6
1東京女子医科大学八千代医療センター消化器外科
2地域医療機能推進機構中京病院ICU診療部
3国際医療福祉大学市川病院消化器外科
4東京医科大学消化器内科
5松阪市民病院
6帝京大学医学部外科
キーワード:
急性膵炎
,
ドレナージ
,
感染
,
治療
,
ステップアップ・アプローチ
Keyword:
急性膵炎
,
ドレナージ
,
感染
,
治療
,
ステップアップ・アプローチ
pp.1069-1075
発行日 2023年6月20日
Published Date 2023/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002720
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重症急性膵炎における膵局所合併症では,改訂アトランタ分類の急性膵周囲液体貯留,膵仮性囊胞,急性壊死性貯留と被包化壊死の定義を理解する.そのうえで,インターベンション治療の適応を,① 感染を疑う,あるいは有症状で保存的治療に抵抗性である場合,② 圧排性胆管狭窄や消化管狭窄に伴う有症状例,無症状例でも増大傾向にある症例で感染や囊胞内出血をきたす可能性がある症例では検討する,を理解する.また,内視鏡的ドレナージのみで改善しない感染性被包化壊死に対しては内視鏡的ネクロセクトミーの追加が,インターベンション治療の導入時期は4週以降が,感染性膵壊死に対しては内視鏡的ステップアップ・アプローチが,外科的ネクロセクトミーでは後腹膜ネクロセクトミーが,弱く推奨されていることを理解する.
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