特集 あなたの知らないIBD診療の世界
2.新規治療法・検査法(1)UCにおけるバイオ製剤の選択
佐野 泰樹
1
,
本澤 有介
1
,
長沼 誠
1
1関西医科大学内科学第三講座
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
生物学的製剤
,
分子標的薬
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
生物学的製剤
,
分子標的薬
pp.401-406
発行日 2023年3月20日
Published Date 2023/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002568
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潰瘍性大腸炎(UC)は近年,新規生物学的製剤,JAK阻害薬が保険適用となり,難治性UCの寛解導入率のさらなる向上が期待される.「炎症性腸疾患(IBD)診療ガイドライン」にも記載されているとおり,中等症から重症のUCに対してはステロイド投与のみではコントロールのつかない難治例に対して生物学的製剤やJAK阻害薬の使用が推奨されている.しかし前方視的な製剤同士の比較試験は数少ないため,生物学的製剤の選択におけるエビデンスに乏しいのが現状であり,重症度や治療背景による治療選択に関しては一定のコンセンサスはない.本稿ではUCに対して数多く登場した分子標的薬の適応や選択,問題点について,生物学的製剤を中心に概説した.
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