特集 膵癌の早期診断 ―診療ガイドラインの改訂を踏まえて
5.Stage 0,ⅠA膵癌の診断と治療(7)術後経過観察と長期予後
蔵原 弘
1
,
又木 雄弘
1
,
伊地知 徹也
1
,
山崎 洋一
1
,
川崎 洋太
1
,
大塚 隆生
1
1鹿児島大学消化器・乳腺甲状腺外科
キーワード:
残膵再発
,
肺転移
,
早期診断
,
術前治療
Keyword:
残膵再発
,
肺転移
,
早期診断
,
術前治療
pp.205-209
発行日 2023年1月20日
Published Date 2023/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002515
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Stage 0,Ⅰ膵癌切除例の予後は良好であるが,晩期再発をきたすことがある.晩期再発の特徴として,通常の肝転移再発,局所再発,腹膜播種再発等に加えて,残膵再発や肺転移再発が多く,注意を要する.晩期の残膵再発やオリゴ肺転移例のなかには再切除により良好な予後を得られる例があり,早期診断が重要である.造影CT,MRI,PET検査に加えて,残膵再発の診断には超音波内視鏡検査(EUS)が有用であることがある.Stage 0,Ⅰ膵癌切除後には晩期再発を考慮した長期の経過観察を継続することが望ましい.
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