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特集 エキスパートに聞く!膵頭十二指腸切除のすべて
総論
膵癌におけるresectabilityの評価と術前治療
Resectability classification and preoperative therapy for pancreatic cancer
青木 修一
1
,
伊関 雅裕
1
,
水間 正道
1
,
海野 倫明
1
Shuichi AOKI
1
1東北大学大学院消化器外科学分野
キーワード:
切除可能性分類
,
術前治療
,
切除可能膵癌
Keyword:
切除可能性分類
,
術前治療
,
切除可能膵癌
pp.374-381
発行日 2024年4月20日
Published Date 2024/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407214489
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【ポイント】
◆膵癌における切除可能性分類は膵癌取扱い規約第7版より記載され,客観的で実用的な指標として広く受け入れられている.第8版の改訂では,腹水細胞診(CY)陽性をM1として扱うことが新たに記載され,切除可能性評価においてCYの病理学的診断が必須となった.
◆切除可能膵癌に対しては,Prep02/JSAP05試験によりゲムシタビンおよびS1の併用療法(GS療法)による術前療法の有用性が証明され,標準治療となった.
◆術前GS療法は不顕性遠隔転移への治療効果により,無再発生存期間および全生存期間の延長をもたらした.今後はより強力な術前治療レジメンの開発や新規バイオマーカーの開発が期待されており,将来的には個別化された周術期治療戦略が膵癌切除の予後向上につながると思われる.
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