特集 消化器・一般外科における手術教育の進化と手術手技の継承
Ⅱ 消化器・一般外科における手術手技の継承 5 膵臓・脾臓 4 腹腔鏡下膵体尾部切除術の手術手技
伊地知 徹也
1
,
川崎 洋太
1
,
山崎 洋一
1
,
大井 秀之
1
,
又木 雄弘
1
,
大塚 隆生
1
1鹿児島大学消化器外科
キーワード:
腹腔鏡下膵体尾部切除
,
術前準備
,
脾温存膵体尾部切除
Keyword:
腹腔鏡下膵体尾部切除
,
術前準備
,
脾温存膵体尾部切除
pp.625-630
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000004372
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近年,低侵襲手術の普及に伴い腹腔鏡下尾側膵切除(laparoscopic distal pancreatectomy;LDP)の施行頻度が高まっている1)。LDPは膵体尾部に存在する悪性腫瘍および良性・良悪性境界腫瘍が手術適応となっており,2012年にリンパ節郭清を伴わない手技で先進医療から保険収載され,2016年よりリンパ節郭清を要する病変まで適応が拡大された。LDPの施設基準は膵臓手術を年間5例以上実施していることであるが,基準としては比較的緩く,腹腔鏡下膵切除はLDPから開始されることが一般的である。LDPで修練を行ったのち,腹腔鏡下膵頭十二指腸切除(laparoscopic pancreatoduodenctomy;LPD),腹腔鏡下膵中央切除(laparoscopic middle pancreatectomy;LMP)へ移行する施設が多いと推測され,現在では各種のロボット支援膵切除も普及しつつある。

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