特集 肝胆膵外科における再切除と再手術─最新の治療戦略
膵切除後残膵再発に対する再切除
山田 豪
1
,
藤井 努
2
,
小寺 泰弘
1
1名古屋大学大学院医学系研究科消化器外科学
2富山大学学術研究部医学系消化器・腫瘍・総合外科
キーワード:
残膵再発
,
膵癌
,
再切除
Keyword:
残膵再発
,
膵癌
,
再切除
pp.303-311
発行日 2021年3月15日
Published Date 2021/3/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002098
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
膵癌は近年の集学的治療の著しい進歩にもかかわらず,根治術が達成されたとしても再発率がきわめて高く,いまだ予後不良である。術後再発形式としては,肝,腹膜,局所再発が大半を占めるが,再切除の対象となる場合は非常にまれで,多くは延命的化学療法の対象となる。そのなかでも,膵癌初回切除後の遠隔転移を伴わない残膵再発は再切除の適応となり得るとの報告がなされている1-5)。残膵癌症例に対する再切除は長期生存が期待できる可能性が指摘されているが,少数例の報告でしかないために明確な手術適応や治療効果は明らかではない。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.