特集 消化管内視鏡治療のリスク克服に向けて
3.先進内視鏡治療に潜むリスクとそのマネジメント(3)十二指腸EMR/ESD
窪澤 陽子
1,2
,
加藤 元彦
1,2
,
矢作 直久
1
1慶應義塾大学医学部腫瘍センター低侵襲療法研究開発部門
2慶應義塾大学医学部消化器内科
キーワード:
表在型十二指腸上皮性腫瘍
,
EMR
,
UEMR
,
ESD
Keyword:
表在型十二指腸上皮性腫瘍
,
EMR
,
UEMR
,
ESD
pp.84-87
発行日 2022年12月20日
Published Date 2022/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002486
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近年,表在型十二指腸上皮性腫瘍の発見,治療機会は増えている.十二指腸はスコープの操作性が悪いうえに筋層が非常に薄いため,治療困難性が高い.ESD中の穿孔リスクを軽減するには十分な鎮静やwater pressure methodの使用など治療法の工夫が有用である.術中に穿孔した際は穿孔部を含めて粘膜欠損部を完全縫縮することが大切である.また,遅発性偶発症発生リスクも高いが,粘膜欠損部の完全縫縮や,完全縫縮不能時は経鼻胆管,膵管ドレナージチューブ挿入により胆汁,膵液の曝露を避けることでリスクを軽減できる.術前にリスクを評価し,適切な対応を準備することが重要である.
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