特集 肝の超音波を知り尽くす ―肝腫瘍の診断と治療支援
1.腫瘍診断(2)AIによる腫瘍診断
西田 直生志
1,2
,
工藤 正俊
1,2
1近畿大学医学部消化器内科
2日本超音波医学会
キーワード:
肝腫瘤
,
人工知能
,
ディープラーニング
,
超音波検査
Keyword:
肝腫瘤
,
人工知能
,
ディープラーニング
,
超音波検査
pp.1653-1661
発行日 2022年11月20日
Published Date 2022/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002444
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超音波検査(US)は非侵襲的であり,頻用される画像検査法であるが,非専門領域の臓器の検査を行うことも多く,初学者ではしばしば診断に苦慮する場面が少なくない.また多くの症例を短時間で検査する場合,微小病変の見逃しのリスクが増える.今日までに多くのUSを支援する人工知能(AI)の報告があるが,USは反射波を利用した検査であるため,表示画像が体格や体位の影響を受け,またパラメーターの設定が複雑であるため,AIによる診断支援モデルの開発が困難であった.さらに肝臓領域のUSは正常構造物が複雑であり,多くの画像を学習させる必要があった.われわれは,日本超音波医学会の事業として肝腫瘤の検出と鑑別をBモード超音波で行うAIを開発している.本稿では,肝臓領域のUSを支援するAIの報告を概説し,またわれわれが開発している肝腫瘤診断支援AIについて紹介する.
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