特集 外来で行う消化器がん薬物療法のコツ ― 専門医からのアドバイス
3.外来で施行可能な最新レジメンと最適な患者管理(7)抗EGFR,抗HER2抗体薬使用レジメン
石塚 保亘
1
,
山口 敏史
2
,
佐藤 太郎
3
1大阪国際がんセンター腫瘍内科
2大阪医科薬科大学化学療法センター
3大阪大学医学部附属病院緩和医療センター
キーワード:
セツキシマブ
,
パニツムマブ
,
トラスツズマブ
,
トラスツズマブ デルクステカン
Keyword:
セツキシマブ
,
パニツムマブ
,
トラスツズマブ
,
トラスツズマブ デルクステカン
pp.1487-1492
発行日 2022年9月20日
Published Date 2022/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002396
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近年,消化器がん領域においても個々の症例の遺伝子変異に応じて分子標的薬が使用されている.抗EGFR抗体薬はRAS遺伝子野生型の左側原発大腸がんに対して殺細胞性抗がん剤との併用または単剤で使用され,BRAFV600E変異大腸がんに対してはBRAF阻害薬(+MEK阻害薬)と併用で抗EGRF抗体薬であるセツキシマブが使用されている.抗HER2抗体薬はHER2陽性胃がんに対して一次治療として殺細胞性抗がん剤と併用でトラスツズマブが使用され,三次治療以降の治療としてトラスツズマブ デルクステカンが使用される.また,HER2陽性大腸がんに対してもトラスツズマブ+ペルツズマブ併用療法の有効性が示され,本邦でも使用可能となった.本稿ではこれらの分子標的薬の投与方法や外来での副作用マネジメントについて述べる.
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