Japanese
English
症例報告
抗上皮成長因子受容体抗体薬による長睫毛症の1例
A case of eyelash trichomegaly due to anti-EGFR antibody
大森 俊
1
,
小林 美和
1
,
中村 元信
1
Shun OHMORI
1
,
Miwa KOBAYASHI
1
,
Motonobu NAKAMURA
1
1産業医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology,University of Occupational and Environmental Health,Kitakyushu,Japan
キーワード:
抗EGFR抗体薬
,
セツキシマブ
,
パニツムマブ
,
長睫毛症
Keyword:
抗EGFR抗体薬
,
セツキシマブ
,
パニツムマブ
,
長睫毛症
pp.569-572
発行日 2012年7月1日
Published Date 2012/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103352
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要約 68歳,男性.2008年12月,大腸癌(Stage IV)に対しS状結腸切除術および化学療法(FOLFOX6,FOLFIRI療法)が施行された.その後,転移巣の増悪に伴い2010年11月よりセツキシマブ(250mg/m2:2週間ごと)・FOLFIRI併用療法が開始となった.セツキシマブ投与3週間後より皮膚障害として爪囲炎,痤瘡様発疹がみられた.2011年5月からはパニツムマブ(6mg/kg:2週間ごと)・FOLFIRI併用療法に変更となり,その4週間後より睫毛が伸長してきた.経過より抗上皮成長因子受容体(epidermal growth factor receptor:EGFR)抗体薬による長睫毛症と診断した.抗EGFR抗体薬による皮膚障害として爪囲炎,痤瘡様発疹は広く知られている.しかし,長睫毛症はまだ認知に乏しいと思われ,周知が必要である.
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