特集 外来で行う消化器がん薬物療法のコツ ― 専門医からのアドバイス
3.外来で施行可能な最新レジメンと最適な患者管理(8)キナーゼ阻害薬使用における有害事象
原田 一顕
1
,
小松 嘉人
2
1北海道大学病院消化器内科
2北海道大学病院腫瘍センター
キーワード:
キナーゼ阻害薬
,
消化器がん
,
化学療法
,
副作用
Keyword:
キナーゼ阻害薬
,
消化器がん
,
化学療法
,
副作用
pp.1493-1498
発行日 2022年9月20日
Published Date 2022/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002397
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消化器がん化学療法では,これまで多数のキナーゼ阻害薬が標準治療としての地位を確立してきた.近年になり,FGFR2融合遺伝子陽性胆道がんに対するペミガチニブや,BRAF V600E変異型大腸がんに対して,セツキシマブとの併用で用いられるエンコラフェニブやビニメチニブといった,特定の遺伝子異常を対象とした薬剤も登場している.また,NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発固形がんを適応症として,エヌトレクチニブ,およびラロトレクチニブが臓器横断的に承認されるなど,個別化医療の推進とも相まって消化器がん領域で用いられるキナーゼ阻害薬は年々多彩になっている.これらを外来診療で実施するには,患者教育を含めた有害事象に対するマネジメントが重要となる.
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