特集 外来で行う消化器がん薬物療法のコツ ― 専門医からのアドバイス
3.外来で施行可能な最新レジメンと最適な患者管理(5)ゲムシタビン使用レジメン
石垣 和祥
1
1東京大学医学部附属病院外来化学療法部
キーワード:
ゲムシタビン
,
膵がん
,
胆道がん
Keyword:
ゲムシタビン
,
膵がん
,
胆道がん
pp.1470-1478
発行日 2022年9月20日
Published Date 2022/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002394
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ゲムシタビン塩酸塩(GEM)は代謝拮抗薬の一つであり,消化器がんにおいては2001年に膵がん,2006年に胆道がんに対して本邦でも保険承認され,現在でも胆膵がん薬物療法のキードラッグの一つである.GEMはおもにDNA合成が行われるS期の細胞に作用し,DNA鎖の伸長を停止させ,アポトーシスを誘発することで抗腫瘍効果を発揮する.全身状態や臓器機能が良好であれば,GEM単剤ではなく,膵がんではナブ・パクリタキセルやS-1,胆道がんではシスプラチンやS-1と併用されることが多い.よく遭遇する有害事象は白血球減少・好中球減少などの血液毒性であり,年齢・全身状態・骨髄機能などに応じて,適切な投与量・投与スケジュールに早めに調整していくことが必要である.
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