特集 胆道・膵疾患を診る―早期診断・早期治療のために
トピックス
膵がん・胆道がんにおけるゲノム診療の現状と将来
森實 千種
1
1国立がん研究センター中央病院 肝胆膵内科
キーワード:
次世代シーケンサー
,
ゲノム診療
,
膵がん
,
胆道がん
,
BRCA1/2
,
KRAS
,
FGFR2融合遺伝子
,
IDH1変異
Keyword:
次世代シーケンサー
,
ゲノム診療
,
膵がん
,
胆道がん
,
BRCA1/2
,
KRAS
,
FGFR2融合遺伝子
,
IDH1変異
pp.107-109
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika130_107
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Summary
▪がん遺伝子パネル検査によりがん遺伝子診療が現実のものとなった.
▪臓器横断的なターゲット(MSI-H,TMB-H,NTRK融合遺伝子)があるが,胆膵がん領域では陽性率は低い.
▪膵がんでは,生殖細胞系列BRCA1/2変異患者における維持療法としてポリアデノシン二リン酸リボースポリメラーゼ(PARP)阻害薬olaparibの無増悪生存期間延長が示された.
▪胆道がんでは,主に肝内胆管がんにみられるFGFR2融合遺伝子に対する線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)阻害薬pemigatinibの有効性が示された.その他,IDH1変異,BRAF V600E変異,HER2/neu増幅,BRCA1/2変異などが期待されている標的である.
© Nankodo Co., Ltd., 2022