特集 外来で行う消化器がん薬物療法のコツ ― 専門医からのアドバイス
1.がん診療におけるがん薬物療法の位置づけ(2)胃がん
大村 洋文
1
,
有山 寛
2
,
馬場 英司
3
1九州大学病院別府病院内科
2九州大学大学院医学研究院病態修復内科学
3九州大学大学院医学研究院連携社会医学分野
キーワード:
胃がん
,
全身化学療法
,
術後補助化学療法
,
HER2
,
CPS
Keyword:
胃がん
,
全身化学療法
,
術後補助化学療法
,
HER2
,
CPS
pp.1404-1409
発行日 2022年9月20日
Published Date 2022/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002384
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胃がんは,わが国で罹患率,死亡者数ともに高い悪性腫瘍の一つである.胃がんに対するがん薬物療法は,治癒切除例における再発予防目的および切除不能・再発症例に対する延命・症状緩和目的で選択される.近年薬物療法の開発が進み,pStage Ⅲ症例に対する術後補助化学療法としてS-1+ドセタキセル(DTX)併用療法の有効性が示された.また切除不能・再発症例の一次治療でニボルマブが化学療法との併用でup-frontに使用されるようになり,またHER2陽性例に対するトラスツズマブ・デルクステカンなど,三次治療においても延命効果が期待される薬剤が開発されている.胃がんにおける薬物療法について解説していく.
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