特集 Common disease となった潰瘍性大腸炎の現状と診療のコツ
5 .経口ステロイドの上手な使い方,依存例,抵抗例への対処法,副作用対策
杉本 健
1
1浜松医科大学第一内科
キーワード:
難治性潰瘍性大腸炎
,
副腎皮質ステロイド
,
好酸球
,
Th2(ヘルパーT2細胞)
Keyword:
難治性潰瘍性大腸炎
,
副腎皮質ステロイド
,
好酸球
,
Th2(ヘルパーT2細胞)
pp.765-769
発行日 2022年6月20日
Published Date 2022/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002237
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潰瘍性大腸炎に対しては近年さまざまな生物学的製剤が開発され臨床の現場に導入されているが,これらの薬剤はあくまでも難治例,すなわちステロイド抵抗性あるいはステロイド依存性の症例に対して使用する位置づけとなっている.したがって,その一段階前の治療としてほとんどの場合はステロイド,とくに経口ステロイドによる治療が行われているはずであるが,この治療が適切に行われているかどうかが非常に重要である.また,難治症例となり生物学的製剤を使用している状況下においても,サイトカインバランスを視野に入れて適切に経口ステロイドを使用したほうがよい局面があると考えられる.副作用対策を含め経口ステロイドの上手な使い方について本稿で解説する.
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