特集 Common disease となった潰瘍性大腸炎の現状と診療のコツ
6 .局所療法の適応,種類と上手な使い方 ―直腸炎型への対処も含めて
加藤 真吾
1
1埼玉医科大学総合医療センター消化器・肝臓内科
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
局所療法
,
アドヒアランス
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
局所療法
,
アドヒアランス
pp.771-775
発行日 2022年6月20日
Published Date 2022/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002238
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潰瘍性大腸炎治療における局所療法は単剤でも有効であるが,患者の受容性があれば経口メサラジン製剤との併用でより有効性を増す治療法である.現在,坐剤,フォーム剤,注腸製剤と3種類の剤型と,メサラジンとステロイドの2種類の薬剤が使用可能である.それぞれ患者の活動性と病変範囲を考慮した治療選択が重要であるとともに,ステロイド製剤は寛解導入療法のみに使用すべきで長期に使用すると局所製剤といえども副作用が出現することに注意する必要がある.また,局所製剤の継続にはアドヒアランスの担保が重要であり,治療効果の成功体験を患者に経験させることが重要である.
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