特集 内視鏡検査で大腸癌の見落としゼロを目指して
4.見落とし病変と考えられた症例 ―症例から学んだこと(4)サーベイランス内視鏡にて進行大腸癌で発見されたPCCRCの2例
佐藤 義典
1
,
清川 博史
1
1聖マリアンナ医科大学消化器内科
キーワード:
大腸内視鏡
,
内視鏡観察法
,
non traumatic tube
,
post-colonoscopy colorectal cancer
Keyword:
大腸内視鏡
,
内視鏡観察法
,
non traumatic tube
,
post-colonoscopy colorectal cancer
pp.708-712
発行日 2022年5月20日
Published Date 2022/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002218
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症例1は60歳代,男性.初回の全大腸内視鏡で上行結腸に病変は指摘されなかったが,3年後の全大腸内視鏡にて上行結腸に進行大腸癌を認め,腹腔鏡下回盲部切除(D3郭清)が施行された.症例2は70歳代,男性.初回の全大腸内視鏡ではS状結腸に病変は指摘されなかったが,1年5カ月後の全大腸内視鏡にて,S状結腸に進行大腸癌を認め,腹腔鏡下S状結腸切除術(D3郭清)が施行された.今回当院で経験したpost-colonoscopy colorectal cancer (PCCRC)の症例は,いずれも初回検査の見逃しが疑われた.PCCRCの予防のためには,各施設で使用できるデバイスを最大限に活用し,精度の高い全大腸内視鏡を提供することが重要である.
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