特集 内視鏡検査で大腸癌の見落としゼロを目指して
2.見落とさないための工夫(3)大腸内視鏡検査で見落としやすい病変とは ―内視鏡検査のポイント(白色光,色素内視鏡を中心に)
岩館 峰雄
1
,
杉村 直毅
1
,
平田 大善
1
,
服部 三太
1
,
藤田 幹夫
1
,
佐野 亙
1
,
佐野 寧
1
1佐野病院消化器センター・低侵襲内視鏡診断治療研究所
キーワード:
表面型腫瘍
,
発見率
,
能動的観察
,
FIND clues
Keyword:
表面型腫瘍
,
発見率
,
能動的観察
,
FIND clues
pp.650-656
発行日 2022年5月20日
Published Date 2022/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002209
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大腸内視鏡検査における病変の見落としは,病変部位(見えない)と病変形態(見つけにくい)と二つの要因がある.前者は,強い屈曲部や盲腸底部で死角となるため進行癌も見逃されることがあり,スコープを押し込んで死角を減らす能動的観察の工夫が必要である.後者では表面型腫瘍が周囲との段差に乏しく見つけにくいが,四つの手がかりFIND clues:Fold deformation(ひだの変形),Intensive stool/mucus attachment(便・粘液塊の付着),No vessel visibility(血管透見不良),Demarcated reddish area(限局した発赤領域)は,表面型腫瘍の発見に有用であることが国際的な研究で証明されており,初学者はぜひ習得し活用いただきたい.
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