特集 非B非C型肝癌を繙く
7.非B非C型肝癌における抗腫瘍免疫応答と免疫細胞プロファイルの特徴
清家 拓哉
1,2
,
水腰 英四郎
1
,
金子 周一
1
1金沢大学附属病院消化器内科
2河北中央病院消化器内科
キーワード:
NAFLD
,
肝細胞癌
,
癌免疫サイクル
,
T細胞
,
脂肪酸
Keyword:
NAFLD
,
肝細胞癌
,
癌免疫サイクル
,
T細胞
,
脂肪酸
pp.327-334
発行日 2022年2月20日
Published Date 2022/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002125
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直接作用型抗ウイルス薬の登場によるC型肝炎の制御や肥満人口の増加に伴う非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の増加により,肝細胞癌の背景疾患は大きく変わりつつある.また近年,肝細胞癌に対する免疫療法を軸とした多くの薬物療法の開発が進んでおり,予後の改善が期待されている.ところが,NAFLDには肝細胞癌に対する免疫療法の効果を阻害する環境がある可能性がある.ウイルス性肝炎を背景とした肝細胞癌とは異なり,脂質代謝異常を含むさまざまな併存疾患を合併するNAFLDに発生した肝細胞癌に対する治療の開発においては免疫動態の理解が不可欠である.
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