特集 非B非C型肝癌を繙く
6.非B非C型肝癌の治療(1)非B非C型肝細胞癌症例の切除成績と近年の傾向
真島 宏聡
1
,
小林 剛
1
,
橋本 昌和
1
,
黒田 慎太郎
1
,
大段 秀樹
1
1広島大学病院消化器外科
キーワード:
肝細胞癌
,
非B非C型肝細胞癌
,
肝切除
Keyword:
肝細胞癌
,
非B非C型肝細胞癌
,
肝切除
pp.291-298
発行日 2022年2月20日
Published Date 2022/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002120
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
近年,非B非C型肝細胞癌の割合が急速に増加し,肝切除症例の1/3以上を占めるまでとなっている.非B非C型症例の肝切除成績はウイルス性肝炎を背景とするものに比べ一般に良好とされてきた.しかし,肝炎ウイルス治療の進歩,とくにC型肝炎に対するdirect acting antivirus (DAA)の登場によりウイルス性肝炎を背景とした肝細胞癌の治療成績が向上する一方,増加する非B非C型症例に対する治療戦略や治療成績に大きな変化がないことが課題とされている.本稿では,当科における非B非C型肝細胞癌に対する肝切除成績と患者背景の変遷について紹介し,現状と今後の課題について言及する.
Copyright © 2022, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.