特集 非B非C型肝癌を繙く
8.ウイルス制御後発癌リスク因子としての生活習慣
南 達也
1
,
建石 良介
1
1東京大学医学部附属病院消化器内科
キーワード:
ウイルス制御
,
肝癌
,
肥満
,
飲酒
,
糖尿病
Keyword:
ウイルス制御
,
肝癌
,
肥満
,
飲酒
,
糖尿病
pp.335-340
発行日 2022年2月20日
Published Date 2022/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002126
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
本邦ではこれまでウイルス性肝炎が肝癌の主要な原因であったが,C型肝炎に対する直接作用型抗ウイルス薬(DAA),B型肝炎に対する核酸アナログ製剤が登場し,ほとんどの症例でウイルス制御可能となった.このウイルス制御時代において,ウイルス制御後の肝発癌は残された課題の一つである.発癌リスクとして年齢や男性,肝線維化進展,AFP高値などがこれまで報告されてきたが,生活習慣関連因子もウイルス制御後肝発癌に寄与していることが示された.発癌サーベイランスにおいてリスク因子として考慮する必要がある.生活習慣関連因子は介入可能であり,外来における教育,指導は重要と考えられる.
Copyright © 2022, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.