特集 肝不全・肝硬変に対する再生療法―最先端の今
4.開発中の肝再生医療(3)自己完結型肝硬変再生療法の開発―培養自己骨髄間葉系幹細胞肝動脈投与療法
高見 太郎
1
,
松本 俊彦
1
,
坂井田 功
1
1山口大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
骨髄細胞
,
間葉系幹細胞
,
肝動脈投与
Keyword:
骨髄細胞
,
間葉系幹細胞
,
肝動脈投与
pp.1660-1666
発行日 2021年11月20日
Published Date 2021/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002031
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以前より当科では,肝硬変に対する自己骨髄細胞を用いた肝臓再生療法の実現に向けた橋渡し研究を行っている.2003年11月に世界で初めて実施された自己骨髄細胞を用いた肝臓再生療法では,全身麻酔より採取した約400 mlの骨髄液を使用して,非培養の全骨髄単核球細胞分画を点滴で投与する治療法にて実施し,本治療は先進医療Bとして承認された.しかし全身麻酔で400 mlの骨髄液を採取するのは侵襲度が高いことから,少量の自己骨髄液から間葉系幹細胞(MSC)を培養して投与する低侵襲な肝臓再生療法の研究に取り組み,2020年9月より培養自己骨髄MSCを肝動脈投与する医師主導治験(自己完結型肝硬変再生療法;jRCT2063200014)を行っている.
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