特集 救急IVR手技詳説 with WEB動画
手技詳説編
●非血管IVR―腹部
膿瘍ドレナージ(肝,腹腔内,骨盤内)
保本 卓
1
1都島放射線科クリニック IVRセンター
キーワード:
膿瘍ドレナージ
,
腹部
,
救急
Keyword:
膿瘍ドレナージ
,
腹部
,
救急
pp.1566-1573
発行日 2018年11月20日
Published Date 2018/11/20
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000694
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腹部骨盤領域の膿瘍は,主に消化器・肝胆膵領域の手術後や下部消化管の炎症疾患の合併症として日常診療でしばしば遭遇する疾患である。治療開始が遅延すると敗血症などの重篤な病態に進展し,致死率は45~100%に至るとされている1)。IVR手技を用いた画像ガイド下の経皮的穿刺ドレナージ術は,開腹による膿瘍ドレナージよりも低侵襲であり,近年では第一選択の治療として重要な役割を担っている2)。しかし各施設では,IVR医だけでなく,外科や内科などの専門臓器別に,各科でも日常のように行われている医療行為であり,現場の医師の判断のもと独自の手法で施行されることも多い。よって,時として予想外の合併症を招くリスクも多く潜んでいる。IVR医は救急現場においても,画像を理解したうえで,経皮的穿刺ドレナージ術の適応や安全で正確な技術を修得することに加えて,治療効果や注意すべき合併症,そして術後のチューブ管理に関する知識なども必要であり,各施設の指導的立場として患者の救命のために迅速,かつ正確な判断と技術が要求される。
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